鳥海山頂8月15日day46〜山頂に暮らす〜

おはようございます!

山頂5時半、晴れ、気温10.5度、風弱い、視界良好。

今季8度目の影鳥海、だいたいですけどね。

昨日一日のうちほぼガスの中の山頂へ、今季の山頂美術館アーティストの小川あつしさんが泊まりで来山した。

彼は昨年初めて鳥海山へ登り、その日に夕陽と星空と朝の影鳥海の素晴らしい写真を残した。それらは今年の彼の作品として美術館に展示されている。

10年通っても簡単に撮れる景色ではないミラクルを彼自身は知らず、今回2回目のガスの中の来山を不安がっていた、それが山の常であることを知らずに。

しかし夕刻、雲は降り雲海が広がり天空の大海原の水平線に陽は沈み、夜には満天の星空が空を覆った。

夕方の16時半から日をまたぎ0時半まで彼は外にいた、そして小屋に戻り、もう疲れた、明日は動けないかもとだけ言い眠った。

今朝の4時、小屋の窓から明るい光が差し込み彼はカメラを持ち新山山頂を目指した。そしてまるで彼に撮られる為のように形の美しい影鳥海が現れた。

彼はまだ若く、山の経験も写真家としてのキャリアも始まったばかり。

彼はこの奇跡をまだ知らない。

鳥海山に導かれし者、人の運命とはこのように未来のまだ見ぬ自分へ多いに影響を与え、彼の行動を決めて行く。

出来上がる写真が楽しみだ。

彼の未来が楽しみだ。