7月29日 am5時00分
気温:14.5度
風:強風
視界:50m
小屋が揺れるほどの強風、これが下界には見えにくい台風の影響。
今日は風との戦いになりそう。
文化祭は終わり、
最後のステージを降りた私はもう普通の中学生だった。
他の3人は元々学校の中でも目立つ存在で、文化祭後に後輩にラブレターをもらったり告白されたり、ファンクラブができたりしてチヤホヤされていたような気がするが、自分にはあまりそういう記憶はなく、もともと不良でも優等生でもなく、特別モテたりした経験もなかったからか、自分だけモテてない事にも特別な感情はなく、ただステージ上でのパフォーマンスの間だけは他人を注目させる事ができる、自分の努力次第で他人を魅了することが出来るんだ、という感覚だけが残った。
それまでには無い感覚、
感情、
学び、
新たな自分を発見する事で、自分の知らない自分の存在をしり、
初めて、
自分の事を自分は知らない、
という
以後の人生の中の大きなテーマの１つ目を見つけた。
はっきりとそう意識した、というより、なんとなくそう考えたのは、きっとこの時ではないかと思う。
「自分の事を自分はまだ知らない」
自分の事は自分がよく知っている、普通の中学生はそう考える。
普通の中学生に戻ったその先の話をする前に、少しその前の自分について考えてみることが必要かもしれない。
つづく。