8月30日 am7:00
気温 : 12.6°c
風 : 強い
視界 : 30m
風が吹く雨混じりの深いガスの山頂。
今日明日は屋内に閉じ込められそう。
東京がなんぼのもんじゃい。
ジャパニーズヒップホップという言葉が世間の底辺で一般化し、東京のアーティストがCDをリリースしつづけ、北海道、仙台、大阪から、名古屋、九州、日本各地から地元に根ざしたアーティストも脚光を浴びはじめる時代。打倒東京という気概が日本中の地方アーティストの中にはあったと思う。
秋田の田舎者にとってもそれは同じ事で、どうせ東京ったってとにかく人が多いだけだろう、人が多い分ただ成り立っている街に過ぎない、という自分の予想を自分の目で確かめに行く、東京を見定める。それが上京のきっかけで目的だった。
東京に行ったのは小5の秋に一度きり、でも初めての東京での一人暮らしには不安も特別な期待もなかった。
東京は思いの外、自分の思い描いたものと全くその通り、心のどこかで何か田舎にはない何かがあるはず、という無意識の期待も外れた、という感覚だった。
その一方でアルバイトをしながら通っていた音楽系の専門学校には真面目に通っていた。
つづく。