9月9日 am6:00
気温 : 9.6°c
風 : 弱い
視界 : 30m
風の弱い雨の朝、本日山小屋営業最終日。
今日から小屋締め作業開始。
自分の音楽活動の周りが賑やかになるにつれ、
いつの間にかその周りに動かされる自分に気づくようになり、
そのストレスの根源を見極めようとする中で、
自分の本当にやりたい事に気付いていく。
それは、
あの最初にダンスを踊った瞬間。
あのマイクを握って人前に立った瞬間。
過去も未来もなく、ただその瞬間に夢中になり無心になったひと時。
過去も未来もなく。
何かの為に、とも、これを頑張ればこうなる、とも、そんな考えも及ばないひと時。
それが有益だろうと無意味だろうと、遠回りになろうと失敗に繋がろうと。
そんな事はどうでもよく、ただただ自分だけを信じるしかないそんなひと時。
あの時のあの感じ
ファーストインパクト
初心忘るべからず
全ての根源
きっとこれが大事
俺はもう、
俺はもうそれだけで生きる。
全部自分で決めて生きていく。
とそれだけ決めたあの時代。
もう少し我慢すればミュージシャンとして生きていけるかもしれなかったあの時代。
私はそれを選ばず、まだまだ、もっともっと自分の音楽とはいったいなんなのかを突き詰めたいという意思を最優先とする選択をした。それ以外の活動をやめ、もっともっとシンプルに生きたかった。まるで誰かと、何かと、競争しているかのような、自分の意思とは無関係のゴールに向かうような活動を諦めた。諦めたのだ。
それまでのチームやクルーの活動から距離を置き。ソロ活動に傾倒していく。
歳は26、その頃、なぜか、
なぜか史上最高の勘違いに心を囚われる事になる。
我は偉大な詩人なり、30の歳までに今世紀最高の詩を生み出し、そして命を絶つだろう
えっ
どうなっちゃうの?
この人大丈夫?
山と出会ったのもこの時期、ついに私は鳥海山という人生の師と出会う。
つづく。