鳥海山頂9月4日Final〜山頂に暮らす〜

おはようございます!

山頂6時、晴れ、気温3度、風やや強い、視界良好

お陰様で昨日で山小屋の営業が終わり今日から片付け作業に入ります。

山頂は雲海の上に影鳥海の気温3度の劇寒スタート。

3度寒っ!

今日でこのブログも役目を果たし終え、明日から私はボーッと寝ぼけたままゆっくり朝を迎えるか、もしくはなんとかやる気を出して御来光を見に行ったりして山頂の朝を味わいたいと思います。

またはブログが終了した事を忘れてまた頭を悩ませている、そんな事もありえます。

明日の自分もわからない。

シンプルな景色の中限られた人びとと2ヶ月も暮らすということは、私の持病の疑いがある忘れっぽさを助長し、何かを忘れた事すら忘れる日々もそろそろ終わりを迎えます。

時代劇のような毎回同じようなストーリーで、視聴者が犯人を捜したりトリックを暴いたりする必要もなく、最後はバッタバッタと敵を薙ぎ倒し一件落着!という何も考える必要の無い番組ばかりをみると人はボケる、というシステムと一緒。

もはや昨日1日を思い出す事すら私には出来ません。

そんなシンプル生活もあと僅か、私の汚れなきピュアハートも、排気ガスの匂い、コンビニの便利さや、インターネット環境の充実などの現代の当たり前に汚されて、3日もすればすっかり俗世の住人。

早く汚れたい。

山頂は今週中に小屋仕舞いを終え、雪がふる前くらいまでは山小屋の一部が避難小屋として解放、それも1ヶ月もしないうちに冬囲いされすぐに雪の下。雪はすぐに下界にたどり着きブルーラインなどは封鎖、冬の間毎日のように海から風が吹きつける気候は山に誰も寄せつけず、この街の永遠の冬の象徴となる。

今季も山頂で出会い、別れ、私の人間の研究も様々な見解を生み出し素晴らしい成果を明らかにする素晴らしいシーズンとなりました。

ここに居てわかる事も、ここに居てはわからない事もあります。

嗚呼、素晴らしく哀しき人間の世界はいつの世も愛しい。

鳥海山ありがとう。

さよなら。

また来年。