8月9日am5時30分
気温:14度
風 :強い
視界:50m
強風とガスの中、台風の影響あり、山頂は一日中強風が続きそう。
その後の高校生活は全てダンス中心の毎日となった。
学校へ行き、帰って制服を着替えて文化会館へ、誰かがラジカセを持ってきて踊ったり話したり、気がつくと時間は日を越していて、巡回中の警察にその事を教えられたり、誰も帰ると言いださず、空が明るくなり始めるまでそこにいたりした。
毎日
毎日
自分の居場所、
そこに居た皆がそう思っていたのかもしれない。
ダンスとか、音楽とか、ファッションとか、東京でやっとサブカルチャーとして認められ始めたばかりの、いわゆるストリートカルチャーの一部であるストリートダンスの世界。
そんな事をこの名も無き北国の田舎町でやってるのは私達だけだった。
他の誰にも理解されない、
他の誰も見向きもしない、
むしろ奇異な目で見られる事の多い、
小さな小さな我々だけの世界。
ここに来る前に私自身がそう聞かされていたように、不良達がたむろする場所。
そこにいた私達はそんな周りの目とは裏腹にずっとずっと純粋だった。
まぁ不良に違いはないけれど。
世間とはいつもそんなもの
昔も
今も
自分が今でもネットやテレビを鵜呑みにせず自分で判断しようとするのはこの頃の経験があるからかもしれない。
当事者にしかわからない事がある。
世間とはいつもそんなもの。
つづく。